仮想通貨オプション市場の未決済建玉が市場参加者に注目される理由①

皆さま、こんにちは!
コインカレッジ編集部 です🌼 

Twitterでも、ビットコイン・オプションの未決済建玉が良く話題となりますが、この記事では、「なぜ、オプションの未建玉分析が重要なのか?」について、計2回に分けて説明したいと思います。

オプションの未決済建玉を調べることで何が分かるのか?

オプションの未決済建玉を分析することで、

①ビットコイン相場のレジスタンスポイント
②ビットコイン相場のサポートポイント
③マグネット効果のインパクト
④マグネット効果から解き放たれた際のインパクト
⑤市場参加者のポジショニング

などを類推することが出来ます。

伝統的な外国為替市場においても、「オプション絡みのバリアが続伸を阻む」「108円台前半はガンマロング」「115円はオプション絡みの防戦売りが控える」「NYカットに巨大ピンがあるので意識されそう」等、オプションの建玉を「値動きの理由」に用いることは少なくありません

オプション取引には当然「買い手」がいれば「売り手」もいます。この為、トータルで見れば「建玉」はゼロサムのはずです。

しかし、オプションの「買い手」と「売り手」では、オプションに絡むデルタ操作(現物や先物の売買)のタイミングにおいて「ズレ」が生じます

この「ズレ」を理解することで、市場参加者の心理を先読みすることが出来るようになる訳です

デルタヘッジのタイミングのズレが直物市場に与える影響

オプションの「買い手」は、セータ(タイムディケイの支払い)を回収しなければならない為、デルタ操作の際にどうしても「利食い」が先行します(=限られた時間内に少しでも多くのPLを残さなければならない為、狭いレンジ内でデルタ操作を繰り返す傾向にあります)

➡︎オプション買い手にとって「時間は敵

オプションの「売り手」は、セータ(タイムディケイの受け取り)というキャッシュインフローがある為、出来る限り「損切り」を行わないよう、ギリギリまでデルタ操作を我慢します(=限られた時間内に余計な損切り操作を行わないよう、想定レンジを広めに取って、どっしり構える傾向にあります)

➡︎オプション売り手にとって「時間は味方」

つまり、大きなオプション建玉(巨大ピン)を抱える水準では、

当初は「オプション買い手による利食い」が先行する為、実勢相場のレジスタンスやサポートになり易く、相場を膠着させる原因を作ります(=マグネット効果)

例えば、現在のBTC相場が7000ドルだとして、8000ドルに巨大ピンがある場合、スポットが8000ドル近辺まで上昇すると、まずはオプション買い手によるデルタ操作(現物や先物の売り)が続伸を阻むことになり、8000ドルがレジスタンスとして機能しますその後スポットが再度下落すると、先ほど売却した現物や先物を買い戻すことになる為、8000ドルが今度はサポートとして機能します。これらが繰り返されることでBTC相場は「巨大ピン」に吸い寄せられるように(マグネットのように)膠着することになるわけです。

一方、何かしらの材料で巨大ピンが潜むエリアを突破した(オプション買い手による利食い売りをこなして更に上がる場合や、利食い買いをこなして更に下げる)場合は、今度は我慢の限界から「オプション売り手による損切り」が発動することになります(=相場が走り易くなる)

例えば、現在のBTC相場が7000ドルだとして、8000ドルに巨大ピンがある場合、スポットが8000ドル近辺まで上昇すると、まずはオプション買い手によるデルタ操作(現物や先物の売り)が続伸を阻むことになり、8000ドルがレジスタンスとして機能します。しかし、8000ドルで止まらず、更にスポットが上昇する場合は、オプション売り手による損切り操作(現物や先物のストップBUY)が発動することから、相場が想像以上に上昇することになります。その後、相場が反落に転じれば、既にロスカットとして買ってしまったキャッシュを売り戻す損切りオペレーションが期日まで延々と繰り返されることになりますので、まさに負のスパイラルに突入します(=ガンマ地獄)

「ガンマ地獄(オプション売り手の地獄状態)」の対義語は、「セータ地獄(オプション買い手の地獄状態)」です。インターバンクオプションディーラーが日常的に用いる言葉です。

このように、オプションの未決済建玉が集中するエリアを把握することで、

オプションディーラーが、①どの水準で利食いを行い②どの水準でロスカットが発動するのか③マグネット効果はいつ発生するのか? ④マグネットから解き放たれた際はどの程度のインパクトがあるのか?をざっくり掴むことが可能となります。

相場観を組み立てる上でも、「どの日付」の「どの水準」にオプション建玉が集中しているかを把握しておくことが大切です

次回に続きます!!

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本記事は一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、仮想通貨の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨するものではありません。本記事は、信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、その正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではありません。投資の最終判断は、お客様ご自身の責任のもとで行われます様よろしくお願い申し上げます。
CoinCollege∛編集部

CoinCollege∛編集部。インターバンク市場の第一線で活躍したオプションディーラーやストラテジスト、証券化ストラクチャラーなど金融プロフェッショナルで構成。メンバー全員が金融機関に在籍。

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