米シカゴマーカンタイル取引所(CME)が仮想通貨オプション取引サービスをついにローンチ!

米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は2020年1月13日(月)、予定通り、ビットコインのオプション取引サービスを開始しました!!

昨年12月9日付けでオプション取引を開始した米インターコンチネンタル取引所(ICE)の子会社「Bakkt」に続く2つ目の米規制当局監督下の仮想通貨オプション取引所となります

CMEの方が、ICEよりも提携ブローカー(取引所と市場参加者を繋ぐ役割を担う業者)の数が格段に多い事もあり、市場参加者の中では、CMEによるオプション取引を待ち望んでいた声が多く聞かれます

調査会社skew社のツイートによると、CMEオプションの出来高は55コントラクト(1コントラクト5BTCなので、55コントラクトは275BTC相当)を記録しており、初日にも関わらず上々の滑り出しを見せております

また、CMEオプションの「板」上には、「行使期日まで2年を要するロングデートオプション」が上場するといったサプライズもありました(行使期日は2021年12月31日)。残念ながら現時点で当該限月の取引は成立しておりませんでしたが、ロングデートオプションの需給が詰まってくれば、オプションを用いた次のビジネス展開への期待が高まります(シンプルなデリバ内包預金など)。今後は、CMEオプションのロングデートの動向にも注目が集まりそうです。

出所:米CMEより作成

尚、デリバ内包預金が流行るような展開となってくれば、オプション市場の長期ゾーンが崩される展開(※)が見込まれますので、まだすぐの話ではありませんが、2020年後半のテーマとして、「長期ゾーンのベガ売り」を覚えておいた方が良いかもしれません

※シンプルなデリバ内包預金は「個人投資家によるオプション売り」と同義であるため、それを引き受けるMMのベガロングが増大し、それをヘッジするために、MMが一斉にボラティリティを売却する相場展開が見込まれます。2000年頃から2008年頃まで既存の通貨オプション市場で見られた現象)。

この記事では、CMEが提供するオプション取引の概要をお伝えすると共に、他のオプション取引所との比較を行いたいと思います。

CMEビットコインオプションの特徴

【原資産】

ビットコイン先物(=既に上場されているBitcoin Futuresが原資産です)

【取引単位】

1コントラクト=5BTC(=既に上場されているBitcoin Futuresと同じです)

【取引時間】

米中部時間の日曜17時〜金曜16時まで(=冬時間の場合、日本時間月曜午前8時〜土曜午前7時)

【行使期日】

契約月の最終金曜日のロンドン16時(=冬時間の場合、日本時間の午前1時)

出所:SF氏のTwitterより作成

【行使判定レート】

CMEが提供するロンドン16時のBRR(CME CF Bitcoin Reference Rate)

【その他】

行使の際は、BRRと行使価格の差を用いて米ドルで差金決済(行使連絡等は不要)

仮想通貨オプション業界は競争激化が必至

CMEの参入を受けて、仮想通貨オプション業界は現在、①Deribit(オランダ※登記をパナマに移すと発表済み)②LedgerX(米国)③BinanceJEX(中国系 ※登記はセーシェル共和国)④Bakkt(米国)⑤OKEx(中国系 ※登記はマルタ共和国)⑥FTX(米国)⑦CME(米国)の8社競合状態となりました。ここに、本年第1四半期中には、⑧Bitfinex(香港)が、秋頃には、⑨BitMEX(香港)が新規参入する見込みとなっております。

米国に4社、アジアに4社、欧州に1社の計9社の競合が見込まれており、2020年はオプション業界でユーザー獲得を巡る熾烈な争いが繰り広げられることになりそうです

出所:CoinCollege√編集部にて作成

各オプション取引所の決済時(受渡時)の特徴比較

オプション取引の決済方法(受渡方法)は、大きく分けて「現物決済」と「差金決済」の2つに区分されます

前者(現物決済型)は、オプションを行使した際に実際に現物が入ってくるパターンです。具体的には、8000ドルCALLを行使した際に、実際に8000ドルを持ち値とするビットコインのロングが出来る決済方法です。

後者(差金決済型)は、オプションを行使した際に、オプションの行使価格と判定レートの差分で損益だけが決済される決済方法です。具体的には、8000ドルCALLを行使した際に、判定レートが8200ドルだとすると、8200ドルと8000ドルの差分の200ドルの損益部分だけで差金決済される方法です。仮想通貨オプション市場の場合、こちらの手法を採用している取引所が圧倒的大多数となっております。

Deribit(オランダ)

差金決済型オプション取引所(BTCやETH建て差金決済)

LedgerX(米国)

現物決済型オプション取引所(現物決済)

BinanceJEX(中国系 ※本店登記はセーシェル共和国)

差金決済型オプション取引所(USDT建て差金決済)

Bakkt(米国)

現物決済型オプション取引所(現物決済or差金決済を選択可能)

OKEx(中国系※本店登記はマルタ共和国)

差金決済型オプション取引所(BTC建て差金決済)

FTX(米国)

差金決済型オプション取引所(USD建て差金決済)

CME(米国)

差金決済型オプション取引所(USD建て差金決済)

Bitfinex(香港)

不明

BitMEX(香港)

不明

各オプション取引所のカットオフタイム比較

ファンダメンタルズやテクニカルでは説明できないオプション特有のトリッキーな動きを捉える上で、オプション取引所のカットオフタイム(行使時間)を把握することはとても重要です全て日本時間に置き替えて丸暗記することをオススメ致します!

以下は全て冬時間前提です。

Deribit(オランダ)

日本時間17時(冬時間も夏時間も変わらず)

LedgerX(米国)

日本時間6時(夏時間は日本時間5時)

Binance JEX(中国系 ※本店登記はセーシェル共和国)

日本時間17時(冬時間も夏時間も変わらず)

Bakkt(米国)

日本時間8時(夏時間は日本時間7時)

OKEx(中国系※本店登記はマルタ共和国)

日本時間17時(冬時間も夏時間も変わらず

FTX(米国)

日本時間12時(冬時間も夏時間も変わらず)

CME(米国)

日本時間1時(夏時間は日本時間0時)

Bitfinex(香港)

不明(ローンチ未済)

BitMEX(香港)

不明(ローンチ未済)

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=======免責事項=======
本記事は一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、仮想通貨の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨するものではありません。本記事は、信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、その正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではありません。投資の最終判断は、お客様ご自身の責任のもとで行われます様よろしくお願い申し上げます。
CoinCollege∛編集部

CoinCollege∛編集部。インターバンク市場の第一線で活躍したオプションディーラーやストラテジスト、証券化ストラクチャラーなど金融プロフェッショナルで構成。メンバー全員が金融機関に在籍。

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