仮想通貨オプション取引所各社の差別化ポイントまとめ(受渡方法、カットオフタイム、取扱通貨ペア)

皆さま、こんばんは!  コインカレッジ編集部 です🌻

仮想通貨オプション市場の変遷を振り返ると、2019年第3四半期までは、①Deribit②LedgerX③BINANCE JEXの3強体制でしたが、2019年12月の④Bakkt参入を皮切りに、2020年1月には、⑤OKEX⑥CME⑦FTXが加わり、更に今来月中には、⑧BitFinexが、第4四半期には、⑨BitMEXが新たに参入することになります。

2020年はまさに仮想通貨オプション元年になりそうです!

こうした中、オプション業界各社は、迫り来る熾烈な戦いに勝ち残るべく、昨年後半以降、新たな試みを始めております

BINANCE JEXが複数通貨ペアの取扱で差別化を図ると、LedgerXは小口取引のサービスを開始。Deribitは翌日物(O/Nオプション)オプションやブロックトレードを拡充し、FTXはODD物(オッド物)オプションのクォート、OKEXはトレードコンテストの開催などエンターテイメント的要素を持たせ、また、CMEはロングデート(長期物)オプション上場の可能性を滲ませました(Bakktについては今のところ差別化ポイントが見られず)。

今後も、ユーザー獲得を競って厳しい競争が繰り広げられることが予想されます。

この記事では、市場参加者の間で何かと注目される「受渡方法」「カットオフタイム」「取扱通貨ペア」について整理したいと思います

オプションカットオフとは?

オプションカット(カットオフタイム)とは、オプション取引における「権利行使時間(=保有するオプションを権利行使する時間)」を指します

もしあなたが、オランダの仮想通貨オプション取引所Deribitで「行使期日:2020年2月14日(金)」のオプションを保有している場合、同日・日本時間17時(UTC8時)に、当該オプションの行使(差金決済)or放棄が自動的に行われることとなります。

この「日本時間17時」のことを、「カットオフタイム」と呼びます。

伝統的なFXオプション市場であれば、「東京カット(日本時間15時)」と「NYカット(NY時間10時)」の2種類が有名ですが、仮想通貨オプション市場の場合は、各取引所毎にカットオフタイムが異なりますので注意が必要です

なぜオプションカットが注目されるのか?

オプションのカットオフタイムが注目される理由は、「オプションの買い手によるガンマ操作(行使価格の上側で現物売り、行使価格の下側で現物買いを行う操作)を通じて、実勢相場がカットオフに向けて行使価格近辺に吸い寄せられる傾向」があるからです。

インターバンク市場では、この現象のことをマグネット効果と呼ぶことが多いです。

外国為替関連のニュースにおいても「今日のNYカットのドル円110.50に3000mioUSDの巨大ピンが観測されるので要警戒!」などと報じられることが良くありますが、これは「本日のNYカット(NY時間朝10時)にかけてドル円が110.50近辺に吸い寄せられる可能性があるので注意して下さい!」と読み替えることもできます(勿論、必ずそうなるとは限りません)。

各オプション取引所の決済時(受渡時)の特徴比較

オプション取引の決済方法(受渡方法)は、大きく分けて「現物決済型」「差金決済型」の2つに区分できます。

前者(現物決済型)は、オプションを行使した際に実際に現物との受け渡しが発生する方法

具体的には、10000ドルCALLを行使した際に、実際に10000ドル持値のビットコインLONGが発生する決済方法です(買う権利を行使した際に、実際に現物を買わなければならない決済方法)。

後者(差金決済型)は、オプションを行使した際にオプションの行使価格と判定レートの差分(損益)だけで決済される方法

具体的には、10000ドルCALLを行使した際に、判定レートが11000ドルだとすると、11000ドルと10000ドルの差分の1000ドル部分が差金決済される方法です。仮想通貨オプション市場の場合、こちらの手法を採用している取引所が圧倒的大多数となっております(買う権利を行使した際に、利益部分のみが入金される方法)。

Deribit(オランダ)

差金決済型オプション取引所(BTCやETH建て差金決済)

LedgerX(米国)

現物決済型オプション取引所(現物決済)

BinanceJEX(中国系 ※本店登記はセーシェル共和国)

差金決済型オプション取引所(USDT建て差金決済)

Bakkt(米国)

現物決済型オプション取引所(現物決済or差金決済を選択可能)

OKEx(中国系※本店登記はマルタ共和国)

差金決済型オプション取引所(BTC建て差金決済)

FTX(米国)

差金決済型オプション取引所(USD建て差金決済)

CME(米国)

差金決済型オプション取引所(USD建て差金決済)

Bitfinex(香港)

不明(ローンチ前)

BitMEX(香港)

不明(ローンチ前)

各オプション取引所のカットオフタイム比較

ファンダメンタルズやテクニカルでは説明できないオプション特有のトリッキーな動きを捉える上で、オプション取引所のカットオフタイム(行使時間)を正確に把握することはとても大切です

全て日本時間に置き替えて丸暗記することをオススメ致します!

Deribit(オランダ)

日本時間17時(冬時間も夏時間も変わらず)

LedgerX(米国)

日本時間6時(夏時間は日本時間5時)

Binance JEX(中国系 ※本店登記はセーシェル共和国)

日本時間17時(冬時間も夏時間も変わらず)

Bakkt(米国)

日本時間8時(夏時間は日本時間7時)

OKEx(中国系※本店登記はマルタ共和国)

日本時間17時(冬時間も夏時間も変わらず

FTX(米国)

日本時間12時(冬時間も夏時間も変わらず)

CME(米国)

日本時間1時(夏時間は日本時間0時)

Bitfinex(香港)

不明(ローンチ前)

BitMEX(香港)

不明(ローンチ前)

各オプション取引所の取扱通貨ペア一覧

各オプション取引所の取扱通貨ペアについては下記の通りです。

BINANCE JEXが5通貨ペア、Deribitが2通貨ペアの上場で差別化を図っておりますが、他社は軒並みBTCUSDのみの対応となっております

Deribit(オランダ)

BTCUSD、ETHUSD

LedgerX(米国)

BTCUSD

Binance JEX(中国系 ※本店登記はセーシェル共和国)

BTCUSDT、ETHUSDT、LTCUSDT、EOSUSDT、BNBUSDT

Bakkt(米国)

BTCUSD

OKEx(中国系※本店登記はマルタ共和国)

BTCUSD

FTX(米国)

BTCUSD

CME(米国)

BTCUSD

Bitfinex(香港)

不明(ローンチ前)

BitMEX(香港)

不明(ローンチ前)

以上の通り、オプション取引所は既に7社競合状態であり、2020年中には9社競合になることが見込まれます

オプション各社は、熾烈な戦いに生き残るべく、商品性に差をつける等して差別化戦略を打ち出しておりますが、当編集部では、生き残りの鍵は、「エキゾチックオプション」の導入であると考えております

=======免責事項=======
本記事は一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、仮想通貨の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨するものではありません。本記事は、信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、その正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではありません。投資の最終判断は、お客様ご自身の責任のもとで行われます様よろしくお願い申し上げます。
CoinCollege∛編集部

CoinCollege∛編集部。インターバンク市場の第一線で活躍したオプションディーラーやストラテジスト、証券化ストラクチャラーなど金融プロフェッショナルで構成。メンバー全員が金融機関に在籍。

CoinCollege∛編集部をフォローする
オプションコラム
CoinCollege∛
タイトルとURLをコピーしました