暗号資産オプションにおける巨大ピンの分類方法「1日平均出来高の0.1%を超えるか否か」

既存の外国為替オプション市場における「巨大ピン」の分類基準は、一般的に「1yard(1bn=10 億ドル)」を超えるか?超えないか?と言われています(明確な定義はありませんが市場参加者のコンセンサス的なものがあります)。

下記 ForexLiveさんの昨年11月のツイートを確認すると、EURUSD 1.1100に1.2bn、1.1150に3.4bn、1.1175に715m、1.1200に至っては5.4bnの巨大ピンがあることを伝えています。

通貨オプションのインターバンクディーラーを長くやってきた経験からすると、1.1100の1.2bnや、1.1175の715mは殆ど意識されることはありません(ノイズの一種と捉えられてしまいます)。ただ、1.1150の3.4bnや、1.1200の5.4bnくらいの巨大な規模になってくるととても気になりますし、トレーダー仲間の間でも話題になります。

セールスの方々はトレーダーから入手したこうした情報を自身の顧客(ヘッジファンド等)に展開し、それを踏まえてヘッジファンド等がトリッキーなポジションを構築し始めるといった流れです。

インターバンクオプション市場の感覚だと、ざっくりドル円で1bnを越えれば巨大ピンユーロドルで1.5bnを越えれば巨大ピンといった共通認識があります(トレーダーによって多少異なりますが、大体そんな感じです)。

では、ドル円の1bnドル、ユーロドルの1.5bnドルというのは、1日のスポット市場における出来高の何パーセントに当たるのでしょうか?

2019年のBISサーベイを確認すると、ドル円、ユーロドルの単日平均出来高は下記の通りです。

出所:2019年BISサーベイ

2019年部分を見ると、ユーロドルの単日平均出来高は1,584bnドルドル円の単日平均出来高は871bnドルとなります。

つまり、ユーロドルの巨大ピン1.5bnは、単日平均出来高1,584bnドルのおよそ0.95%程度、ドル円の巨大ピン1bnは、単日平均出来高871bnの0.11%程度に相当することが分かります。

ざっくり言ってしまえば、既存の外国為替市場では、スポット市場における単日平均出来高の「0.10%」相当のオプション建玉が一箇所に集中していれば、十分警戒を要する基準を満たすことになるということです

上記を仮想通貨オプション市場にそのまま当てはめてみましょう。

CoinMarketCapによると、2020年1月のビットコインの単日平均出来高は、27.5bnドルとなります。この内、対ドルペア(対USDT、対USDC、対USDの合計)はおよそ9割を占めることになりますので、27.5bnの0.9掛けである24.7bnドルを基準として計算いたします。

24.7bnの0.1%を実勢相場の10000ドルで割ってBTC換算すれば、2,470BTCという答えが出てきます

つまり、BTCUSDの場合、2,470BTCを上回るオプション建玉が巨大ピンの判断基準として使えそうな感じがします

【注目ポイント
スポット市場における単日平均出来高の「0.1%」に相当するオプション建玉は「巨大ピン」としての分類が適切

こうした知識を踏まえて、下記のようなオプション建玉一覧の記事を見ると、いつもとは少し違った景色が見えるかもしれません。

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本記事は一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、仮想通貨の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨するものではありません。本記事は、信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、その正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではありません。投資の最終判断は、お客様ご自身の責任のもとで行われます様よろしくお願い申し上げます。
CoinCollege∛編集部

CoinCollege∛編集部。インターバンク市場の第一線で活躍したオプションディーラーやストラテジスト、証券化ストラクチャラーなど金融プロフェッショナルで構成。メンバー全員が金融機関に在籍。

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