BTCオプション日報「ガンマの投げが再開。ボラは一段と低下傾向」

昨日は中国発のファンダメンタルズが見られず、先週金曜日以降続いてきた「楽観ムード」が後退しました。ハッシュパワーの低下や、中国当局による仮想通貨投機の抑制懸念が重石となる中、BTC価格は心理的節目100万円割れの水準まで下落しております

注目されたFOMC(米連邦公開市場委員会)は25bpの利下げを実施+予防的利下げの打ち止め示唆。ドル円は109.29まで上昇後、108.72へ反落する動きでしたが、ビットコイン円相場はその間、98.7万円から100.2万円までじり高に推移。両者の相関は特段見られませんでした。

オプション市場のレビュー

仮想通貨オプション市場は、スポットのじり安を受けて、インプライドボラティリティが一段と低下(但し70%割れの水準では拾う動きも散見)。リスクリバーサルも小緩む動きが続いております。

インターバンクオプション市場では、リスクリバーサルの事を略して「リスキー」と呼ぶことが一般的です(日本でも海外でも)。25デルタリスクリバサールなら25deltaリスキー、10デルタリスクリバーサルなら10deltaリスキーです。

出所:skewより作成

10/25に発生した暴騰後初めてとなる行使期日を明日(11/1)に控え、オプション市場では、ガンマを投げる動き(タイムディケイのセーブ=セータの抑制)が広がりを見せつつあります

直近24時間でcallオプションの売りが40%、putオプションの売りが31%、全体で見るとオプションの売りが71%を占めている状況です

出所:skewより作成

本日の注目ポイント

世界最大のオプション取引所Deribitのカットオフまで残り1日(明日17時)となりました。オプション市場では、引き続き「オプション買い手」によるガンマの投げが警戒されます。ガンマを投げ切った後は相場が動意づく傾向にある為、本日は特に建玉の変化と、buy/sell割合を注視する必要があります。

尚、カットオフまでに絡む可能性のある11/1行使期日のストライク一覧は下記の通りです!

8,000ドル:982 btc
8,250ドル:378 btc
8,500ドル:565 btc
8,750ドル:370 btc
9,000ドル:499 btc
9,250ドル:499 btc
9,500ドル:553 btc
9,750ドル:479 btc
10,000ドル:390 btc

尚、期近物ボラティリティで逆算した本日アジア時間(向こう8時間)の予想レンジは97.3万円〜101.5万円 、向こう24時間の予想レンジは95.8万円〜103.1万円となっております。

それでは、本日も宜しくお願いします!

=======免責事項=======
本記事は一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産を含む金融商品の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨するものではありません。本記事は、信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、その正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではありません。投資の最終判断は、お客様ご自身の責任のもとで行われます様よろしくお願い申し上げます。
CoinCollege∛編集部

CoinCollege∛編集部はインターバンク市場で活躍したオプションディーラーやフォワードディーラー、エコノミストやストラテジスト、有価証券バイサイドトレーダーなど複数名の有志で構成されたリサーチ&トレーディングチーム。

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