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元インターバンクFXフォワードディーラー(と言っても中長期フォワード担当)のもかリーヌです🌼
ビットコインのCME先物ポジションについて、COTレポートの最新データを用いて分析いたします🌸
ビットコインのCME先物ポジション
米商品先物取引委員会(CFTC)は11/15(金)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の11/12(火)時点のビットコイン先物「未決済建玉」を発表しました。投機筋(レバレッジファンド)の買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)の差を表すネットポジション(添付チャートの黄色線)は、5,655 BTCの売り持ち超過(ネットショート)となり、ヒストリカルハイ(過去最高水準のネットショート)を更新しました(=BTCを買っている人の総ポジション量と、BTCを売っている人の総ポジション量を比べた際に、BTCを売っている人のポジション量がネットで5,655BTC分多いですよ!という意味)。
本統計は、火曜日時点のポジションが金曜日に公表される為、3日間のタイムラグが生じます。従って、最新のポジション動向を表している訳では無い点に留意が必要です。

特に今週興味深かったのは、ロング単体の建玉(添付チャートの青線)が2018年4月以来の低水準に落ち込んだ点です。ここ数ヶ月の動きを見ると、ショートポジションに大きな変化は無く、ロングポジションの解消がネットショート拡大に寄与している事が分かります(つまり、BTCを売っている人が増えてネットショートが膨らんでいる訳では無く、BTCを買っている人が減ったことでネットショートが過去最高水準に膨らんだという意味)。

ロングポジションの解消が始まったのは今年の6月末頃です。。。
結果論ではありますが、やはり皆さんトレードがお上手ですね🌸
レバレッジファンド項目の建玉が必ずしもスペキュレーションだけでは無い点に留意が必要です。別の取引所や自社ウォレットに保管している現物のヘッジ玉である可能性もあるからです。
ビットコインのCME先物ボリューム
ビットコインのCME先物ボリュームは、2019年5月をピークに急減少に転じております。先月(10月)は本年3月以来の低水準となり、今月(11月)に関しては、このままのペースでいくと、2018年10月以来の低水準に落ち込む可能性もあります(棒グラフの2019年11月の数字は11月15日までの数字を月ベースに換算調整したもの)。

CMEはオプション取引のローンチを発表
こうした先物市場の「低商い」の打開策の一つとして、CMEグループは2020年1月13日よりオプションサービスを開始することを発表しました。
オプション取引の開始はデルタヘッジ機会の創出を通じて当該オプションの原資産である先物取引のボリュームを急増させる効果があるからです。
CMEオプションについては、CoinCollege編集部の下記記事をご参照下さいね🌸
今週のまとめ!
①ビットコインCME先物のネットショートがヒストリカルハイを更新!
②更にその理由はロングポジションの減少(ショートの拡大が理由では無い)
③ビットコインCME先物市場の出来高は減少基調(盛り上がりに欠けます😭)
④その打開策としてCMEグループはオプション取引のサービスローンチを急いだのでは?
今週もありがとうございました!来週もどうぞ宜しくお願い致します🌼