20日のビットコイン相場(対ドル)は安値圏で膠着しました。但し、一目均衡表雲下限を割り込んだ事で、①遅行線のローソク足突破、②転換線の基準線下抜け、③ローソク足の一目均衡表雲下限割れが全て揃う「三役逆転(※強い売りシグナル)」が約1ヶ月ぶりに点灯。テクニカル的に見て、「地合いは弱い」と判断できます。足元、巨大ピン8000ドル(年内3776BTC程度、内11/22に697BTCが剥落)より下の潜在的なBTC買い圧力(=オプションの買い足に絡むデルタヘッジとしてのBTC買い)が続落を阻んでいますが、リスクは依然「下向き」というのが私共の見解です。

オプション市場のレビュー
BTC相場が巨大ピン8000ドルに近づいたことを受けて、米LedgerX社が算出する期間30日間のインプライドボラティリティ指数「LXVX」は、小幅に緩みました(58.46%→57.33%)。リスクリバーサルが引き続き高止まりしている事に鑑みれば、現在のスポット近辺のガンマパラメータ(=現在のスポットを軸に上下に値動きが出ると儲かるポジション)は不要だけど、ダウンサイドのガンマパラメータ(=スポットが現在の水準からある程度下放れした際に儲かるポジション)は必要との市場心理が透けて見えます。

このあたりの詳細につきましては、FXcoin株式会社のSFさんが昨日付でレポートを書かれてます。
本日の注目ポイント
BTC相場が膠着していることもあり、本来であれば、セータ(タイムディケイ)負担が苦しいオプションロング勢が明日行使期日のガンマ(8000ドルや8250ドルストライク)を投げる(売り戻す)局面なのですが、現在のところそうした動きは見られておりません。
背景には、①スポットが安値圏で張り付いていることもあり、もしかしたら何かの拍子で下がるのではないか?との期待感(寝て起きたら7500ドルくらいまで下がってて欲しいという願望のようなもの)、②明日の難易度調整前後に突如動意が見られるのではないかとの思惑(これは結構あり得ると思っています)、③上記①②が発生した際に「大きな機会損失を被ってしまうのではないか?→ここまで我慢したのだから今回は売らずに最後まで保有しておこう→必ず動くはず」といった根拠なき自信と楽観主義が広がっていることが挙げられます(⇦全て今の私の心境です)。
従って、オプション勢による8000ドル近辺でのデルタヘッジの買い、上がった際のデルタヘッジの売り戻しは「あと1日」続く可能性が公算が大きいと考えられます。時間足ベースでやや小さ目の上髭・下髭が出やすい相場展開が見込まれますので、上値追いや、突っ込み売りは回避したいところ。ショートストップ(=実勢相場に近いところにストップを置くこと)も危険です。
尚、年内足(11月と12月に行使期日を迎えるDeribitのオプション建玉)は以下Twitterの投稿の通り。引き続き8000ドルが最大ピンとなりますので、オプションに絡んだデルタの売買フローに注意を要します。
LXVX指数(57.33% @8077 USD)で逆算した向こう24時間の予想レンジは、
対ドルが「7835ドル〜8319ドル」、
対円が「85.0万円〜90.2万円」です。
具体的な計算方法については下記の記事をご参照下さい!
本日17:00はETH/USDTのオプションカットオフ(BinanceJEX)が予定されております。
(今週のカットオフ・スケジュールはこちら!)
それでは、本日も宜しくお願いします!!