ビットコイン相場(対ドル)は21日の日本時間夕方に心理的節目8000ドルを割り込みました。
①Deribitの巨大ピン(8000ドル)、
②10/23安値と10/26高値のフィボナッチ78.6%押し(7990ドル)、
③11/19安値(7980ドル)
を軒並み割り込んだことに加えて、
④強い売りシグナルを表す三役逆転(=一目均衡表転換線の基準線下抜け+遅行線のローソク足下抜け+ローソク足の雲下限下抜け)、
⑤移動平均線のパーフェクトオーダー(=下から順番に短期・中期・長期SMAが並ぶ状態)、
⑥バンドウォークの発生(=オシレーター系インジケータが機能しない地合い)
が出揃うなど、テクニカル的に見て、モメンタムの弱さが確認されます。

ここから先の下値目処としては、
①9月に4回ほど揉み合った7700〜7800ドル水準、
②巨大ショートガンマが潜む7500〜7750ドル近辺(←この2週間のリスクリバーサルの急騰を考慮した筆者の個人的見解)、
③ビットコイン暴騰前の安値7296ドル
が意識されます。
万が一、上記③(7296ドル)に到達した場合は、習近平サプライズ(10/25)後の上げ幅の「全値戻し」達成となることから、センチメントが一段と悪化する恐れがあります。
尚、明日17時に控えるDeribitオプションの最新建玉一覧は下記の通り。
8000ドルは恐らく「ガンマロング」。但し、最近のリスクリバーサルの高騰ぶりを見る限り、7500ドルや7750ドルは「ショートガンマ」の可能性大。
8000ドルLongerはガンマディール機会があまり無かったことから、本日の下落時に結構浅めに利食ってしまっている可能性があります(=例えば、8000ドルや、8000ドルを少し割れたところでデルタを買い戻してしまっている可能性あり)。
この場合、元々8000ドルPUTも持っていたオプション勢のポジションはデルタヘッジのBTC買いの結果、8000ドルCALLを保有しているようなポジション形状に変化している可能性があります。
一方、ダウンサイド(7500ドルや7750ドル)は裸プットの売りの形で残っている為、現在のオプション勢のポジションの縮図は下記のような形状になっていると予想しております(=分かりやすくする為にかなり大げさ且つ荒く推測してます!)
オプション勢のポジション縮図(←あくまでイメージです)
B 22NOV 8000PUT in 100BTC
B 100BTC @8000
S 22NOV 7750PUT in 50BTC
S 22NOV 7500PUT in 50BTC
つまり上がってもロングなのでBTCを売らなければならないし、下がってもロングなのでBTCをストップとして売らなければならない状態です。

明日の難易度調整や、Deribitオプションカットを終えるまで何が起こるか分かりませんが、余程大きなBTC買い材料が出てこない限り、ビットコイン相場の短期的なリスクは「下方向」と予想されます。