ビットコインのCME先物ポジション
米商品先物取引委員会(CFTC)は12/2(月)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の11/26(火)時点のビットコイン先物「未決済建玉」を発表しました(米感謝祭の為、発表が遅延)。投機筋(レバレッジファンド)の買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)の差を表すネットポジション(添付チャートの黄色線)は、2,570 BTCの売り持ち超過(ネットショート)となり、ヒストリカルハイ(過去最高水準のネットショート5,655 BTC)を記録した先々週(11/12)から大幅にネットショートを縮小させる展開となっております(ネットショートの水準は本年9/3以来の低水準)。
内訳としては、ロングの480 BTC増加、ショートの1225 BTC減少となります。投機筋がこの2週間でショートポジションを驚くほど早い速度で解消している様子が伺えます。これを受けて、投機筋のショートポジションは2018年10月23日以来、約1年1ヶ月ぶり低水準となりました。
ファンド勢のこうした動きがビットコイン相場反転のシグナル(息の長い長期ロングポジション保有への転換を示唆)になる可能性もあり注意が必要です。
本統計は、火曜日時点のポジションが金曜日(今回は米感謝祭の影響で翌月曜日)に公表される為、タイムラグが生じます。従って、最新のポジション動向を表している訳では無い点に留意が必要です。

ビットコインのCME先物ボリューム
ビットコインのCME先物ボリュームは、2019年5月をピークに減少基調に転じております。先月(11月)は本年7月以来の水準まで辛うじて戻りましたが、4ヶ月連続の低商いでピークの4月〜7月の水準には遠く及びません。

CMEはオプション取引を2020年1月13日からスタート
こうした先物市場の「低商い」の打開策の一つとして、CMEグループは2020年1月13日よりオプションサービスを開始することを発表しました。
オプション取引の開始はデルタヘッジ機会の創出を通じて当該オプションの原資産である先物取引のボリュームを急増させる効果があるからです。ライバル会社のBakktも同様の効果を企図して2019年12月9日よりオプション取引を開始する旨発表しました。Bakktのサービスローンチまで残り6日、CMEのサービスローンチまで残り41日。先物市場の動向から目が離せなくなりそうですね。
CMEオプションについては下記記事をご参照下さい🌸
まとめ
①レバレッジファンド勢のネットショートポジションは今年の9/3以来の低水準へ
②レバレッジファンド勢のショートポジションは昨年10/23以来、約1 年1ヶ月ぶり低水準へ
③投機筋はこの2週間で驚くほど早いスピードでショートポジションをクローズ
④ビットコインCME先物市場の出来高は減少トレンド継続(市場参加者の欠如or外部流出)
⑤上記④の打開策としてCMEグループはオプション取引のサービスローンチを発表(来年1月13日より)
今後ともどうぞ宜しくお願い致します🌼