ビットコイン相場(対ドル)は11月29日(金)17時のオランダカット後に記録した高値7870ドルをトップに3日続落となっております(酒田五法的には売りシグナルを表す黒三兵)。昨日は一時7157ドルまで下げ幅を広げるなど、テクニカル的に見て「地合いの弱さ」が確認できます。
米中リスク再燃(香港人権法案に対する中国政府の対抗措置発表)や、トランプ米大統領のツイート(ブラジルやアルゼンチンに対する関税賦課)、冴えない米経済指標(米ISM製造業景気指数など)など、通常時であれば「BTC買い」に繋がり易い材料にも殆ど反応を見せておりません。

尚、昨日はJVCEAの第二種会員(厳密には12/1付)にCoinBest株式会社が加わりました。調べても調べてもどういった会社なのか出てきませんが、弊社リサーチチームの海外調査班によると、どうもジハンウー氏が背後にいるのでは?との見方が浮上しております(まだ確証は得られておりません)。
オプション市場のレビュー(12/2)
BTC相場が3日続落となったことで、ボラティティは幾分持ち直す展開となりました。米LedgerX社が公表する期間30日間のインプライドボラティリティ指数(LXVX)は63%近辺まで上昇しております。

但し、ボラティリティカーブはスティープニング度合いを強めるなど、ガンマ需要が出てきている訳ではありません。言い換えると、市場参加者は目先の値動き(特にダウンサイドリスク)を過小評価している可能性があります(=従って注意が必要です)。

本日の注目ポイント(12/3)
BTC情報アラートさんのDeribitスマイルカーブを確認すると、BTC相場が下落しているにも関わらず、ガンマゾーン(1weekや2weekエリア)には過熱感が見られません(ダウンサイドの買いを物色する動きも殆ど見られません)。むしろ、右下の緑色のスマイルカーブ(13DEC物)からは「BTCコール」方向に傾き(リスクリバーサル)が寄っているようにも見えます。ここからは推測ですが、相場観自体は下目線だけど、プットオプションを買って下を狙うというよりは、現物ショートを持ちながらヘッジでコールオプションを買っているプレイヤーが多くなっているのかもしれません(オプション勢はスマイルカーブ上、凹んでいる部分のオプションを買ってガンマと呼ばれるパラメータを手に入れる傾向があります。よって、下がると思った際に取り得る選択肢は、PUTを買う、CALLを売る、CALLを買いつつデルタを売るなど様々です)。
但し、こうした一時的な需給はすぐに潰されますので、skew社が提供するDeribitのbuy/sell一覧を見ると、BTCコールを売る動き(割高なBIDを潰す動き)が活発化している様子が確認できます。BTC相場の状況次第ではありますが、BTCコール側のスマイルはすぐに潰され、一巡後はスマイルカーブ(短期物)が再びBTCプットオーバーの形状に戻ると予想いたします(従って本日はBTCプットの買いが活発化するか否かに注目です)。私共は引き続きビットコイン相場の短期的な下落がメインシナリオ。オプション市場ではダウンサイドを中心にボラティリティがBID-UPする展開を予想しております(7000ドルを割れるとオプション市場の地合いが急変するリスクあり)。

尚、スマイルカーブについては下記の記事をご参照下さい🌸
IVで算出した予想レンジ
LXVX指数(62.85% @7283 USD)で計算した向こう24時間の予想レンジは、
対ドルが「7043ドル〜7523ドル」、
対円が「76.7万円〜81.9万円」です。
具体的な計算方法については下記の記事をご参照下さい!
本日のオプションカットオフ予定表
17:00:LTC/USDT オプションカットオフ(BinanceJEX)
今週のオプション行使期日一覧表は下記の記事をご参照下さい!
それでは、本日も宜しくお願いします!!