ファンド勢のCME先物ポジション
米商品先物取引委員会(CFTC)は12/20(金)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の12/17(火)時点(※)のビットコイン先物「建玉」データを公表しました。
投機筋(レバレッジファンド)の買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)の差を表すネットポジション(添付チャートの黄色線)は、4,340 BTCの売り持ち超過(ネットショート)となり、約3ヶ月ぶり低水準(1,815BTC)を記録した2週間前(12/3時点)とは一変し、ネットショートが一段と拡大する結果となりました。
※本統計は、火曜日時点のポジションが金曜日に公表される為、3日間のタイムラグが生じます。従って、最新のポジション動向を表している訳では無い点に留意が必要です。

内訳を確認すると、
ロングポジションは、統計開始以来の最低水準(4,470BTC)を記録した2週間前から増加に転じ、今週は前週比+2,545BTCの7,890BTCを記録しました(添付チャート青色の棒グラフ)。
ショートポジションも、4月10日以来の最低水準(6,285BTC)を記録した2週間前から大幅に増加し、今週は前週比+3,400BTCの12,230BTCを記録しました(添付チャート赤色の棒グラフ)。5週間ぶりの大台(10,000BTC超過)回復です。
ロングポジションの増加以上に、ショートポジションが増加したことで、両者の差を表すネットショートが855BTC増加する結果となっております。
ファンド勢のCME先物建玉
11月末決算前後で一旦ポジションを手仕舞っていたヘッジファンド勢が再度ポジションを構築し直した可能性が指摘されます。
事実、このところ減少基調を辿っていた「建玉(ロングポジションとショートポジションの建玉の合計)」についても、増加の兆しが見えつつあります(9/24以来の高水準)。

アセットマネジャーのCME先物ポジション
今回のCOTレポートで注目すべきは、アセットマネジャーのショート急拡大です。
アセットマネジャーのポジションは1ヶ月前(11月19日)にもビットコイン価格が急落する直前にショートポジションが大幅に積み増される現象がありましたが、今回(12月17日)も急落(12月18日)の直前でショートポジションが大幅に積み増されていたことが判明しました。
アセットマネジャーのポジションには今後も注意が必要でしょう。

まとめ
①レバレッジファンド勢のネットショートは着実に増加(ロングポジションの増加以上にショートポジションが大きく増加)。
②ここ数週間、驚くほど早い速度で解消されていた先物建玉がここに来て増加に転じる(→仮想通貨ヘッジファンド撤退が建玉現象の理由と見られていたが、建玉が大幅に拡大し始めたことで、単なる決算挟みのポジション調整だったとの見方が浮上)
③アセットマネジャーのポジションが急拡大。1ヶ月前(11月19日)と同様、急落の直前でアセットマネジャーのショートポジションが急拡大する結果に。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します🌼