BTCオプション日報「SUPER-FRIDAYを前に身動き取れず」

ビットコイン相場(対ドル)は下値を段階的に切り下げつつも、一方では心理的節目7000ドルをバックに押し目買い意欲も根強く、7150ドル〜7250ドル間での典型的な「レンジプレイ」が続いております。

出所:TradingViewより作成

テクニカル的に見ると、①上方に一目均衡表の分厚い「雲」が位置していること②弱気のパーフェクトオーダー(21日線<90日線<200日線)③強い売りシグナルを表す三役逆転の再点灯④365日移動平均線や、⑤21日移動平均線の下方ブレイクなど、「上値の重さ」を意識させるチャート形状となっております。ここ2日間はひとまず一目均衡表基準線や転換線がサポートとして機能してはおりますが、同水準を割り込めば「一段安」の恐れもあり、やはり超短期的に見ると、リスクは依然「下向き」と考えられます。

BTC情報アラートさんのスマイルカーブをチェックしても、全体的にダウンサイド(左に行けば行くほど)のボラティリティが高いことが確認できますね

オプション市場のレビュー

ビットコイン相場が膠着傾向を強めたことで、インプライドボラティリティ(IV)は冴えない動きが続いております

1ヶ月物インプライドボラティリティ(at the money = ATM)は再び55%台に低下するなど、オプション市場は「売り方優勢の地合い」が確認されます

こうした動きの背景には、明日(12/27の17時) に控えるDeribitのオプションカットを前に、プション勢によるタイムディケイを落とす動きが広がっていることが挙げられます(=このままビットコイン相場が7150ドル〜7250ドルレンジで身動き取れず膠着すると、セータというパラメータを通じてオプションロング勢のPLが痛み始める為、まだ時間的価値が残っている間に短期オプションを売却しようとする動き)。

出所:skewより作成

本日の注目ポイント

上記の通り、本日はオプションロング勢のポジション調整(オプションを売却してセータリスクを軽減させる動き)に注目が集まります(=オプション勢がポジション調整を行うと、市場からガンマが無くなり、俄かに相場が動意付くという仮説です。水曜日から木曜日に起こりやすいと考えられます)

特に明日(12/27)は、オランダの仮想通貨オプション取引所Deribitの年末足米国の仮想通貨オプション取引所LedgerXの年末足CMEのビットコイン先物12月限月取引最終日OKExのオプション取引所ローンチが重なる「SUPER FRIDAY」

オプション勢のポジション調整主導で相場が乱高下するシナリオに注意が必要です。

尚、「木曜日(朝8時)から金曜日(朝8時)にかけての時間帯別平均値幅」は下記の通りです。日本時間木曜21時から日本時間金曜2時にかけて動意づく傾向が見られます

IVで算出した予想レンジ

1monthのインプライドボラ(55.8% @7,239 USD)で計算した向こう24時間の予想レンジは、

対ドルが「7,028ドル〜7,450ドル」
対円が「76.8万円〜81.5万円」です。

本日のイベント一覧

ボクシングデー(英・ユーロ圏・スイス・カナダ・豪州など複数国が休場)

17:00:ETH/USDT オプションカットオフ(BinanceJEX)

今週のスケジュール一覧は添付記事をご参照ください!

それでは、本日も宜しくお願い致します🤶

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本記事は一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産を含む金融商品の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨するものではありません。本記事は、信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、その正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではありません。投資の最終判断は、お客様ご自身の責任のもとで行われます様よろしくお願い申し上げます。
CoinCollege∛編集部

CoinCollege∛編集部はインターバンク市場で活躍したオプションディーラーやフォワードディーラー、エコノミストやストラテジスト、有価証券バイサイドトレーダーなど複数名の有志で構成されたリサーチ&トレーディングチーム。

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