レバレッジファンドの先物ポジション
米商品先物取引委員会(CFTC)は2/21(金)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の2/18(火)時点(※)のビットコイン先物「建玉」データを公表しました。
投機筋(レバレッジファンド)の買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)の差を表すネットポジション(添付チャートの黄色線)は、14,030 BTCの売り持ち超過(ネットショート)となり、過去最高水準のネットショートを大幅に更新しました。
本統計は、火曜日時点のポジションが金曜日に公表される為、3日間のタイムラグが生じます。従って、最新のポジション動向を表している訳では無い点に留意が必要です。

内訳を確認すると、ロングポジションは、先週から1,075 BTC 増加し、12,260 BTCに(添付チャート青色棒グラフ)。ショートポジションは、先週から3,525 BTC増加し、26,290 BTCとなりました(添付チャート赤色棒グラフ)。
ロングポジションの増加額以上に、ショートポジションが増加した為、両者の差を表すネットショートは過去最高水準を大幅に更新しました(ショート単体でも過去最高水準を記録)。
やや不可解なほどショートポジションが拡大しており、背景としては、①心理的節目10,000ドル達成を受けたマイニング勢によるヘッジ売り、②仮想通貨交換業者をはじめBTC現物保有企業によるヘッジ売り、③CMEオプション取引開始に伴うデルタヘッジ目的のヘッジ売り、④18日のUSMSオークション前の特殊フローなどの可能性が考えられます(それ以外にも私がまだ気づいていない重大な理由があるような気もしています)。
尚、ロングとショートを単純に合算した建玉合計も史上最高水準に膨らんでおります。既に40,000BTCに迫る勢い!

レバレッジファンドのCME先物出来高
CMEのビットコイン先物出来高は、2019年5月をピークに減少基調が続いておりましたが、2020年に入り、復調の兆しが見えつつあります。今月も前月並みの水準(月間100万BTC以上)を維持すると見られ、昨年5月に記録したピークに迫る勢いです。

まとめ
素直に考えれば、昨年5月と同様、「出来高増加→建玉増加→ビットコイン上昇」の流れが期待されますが、ショートポジションの異常な膨らみ具合がちょっと気がかりです😂
但し、ショートポジションの拡大は将来の手仕舞い(=買い戻し圧力)のマグニチュードを意味する側面もあることから、必ずしもネガティブに捉える必要性はありません。引き続き、ショート急拡大の原因を追っていきたいと思います。
来週もどうぞよろしくお願い致します🌼