ビットコインのCME先物ポジションについて、COTレポートの最新データ(2020年4月3日公表分)を用いて分析いたします🌸
投機筋の先物ポジション動向
米商品先物取引委員会(CFTC)は4/3(金)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の3/31(火)時点(※)のビットコイン先物「建玉」データを公表しました。
投機筋(レバレッジファンド)の買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)の差を表すネットポジション(添付チャートの黄色線)は、5,565 BTCの売り持ち超過(ネットショート)となり、前週比ほぼ不変の状態となっております。
※本統計は、火曜日時点のポジションが金曜日に公表される為、3日間のタイムラグが生じます。従って、最新のポジション動向を表している訳では無い点に留意が必要です。

内訳を確認すると、ロングポジションは、先週から1,765 BTC 増加し、7,445 BTCに(添付チャート青色棒グラフ)。ショートポジションは、先週から1,580 BTC増加し、13,010 BTCとなりました(添付チャート赤色棒グラフ)。
ショートポジションの増加分以上に、ロングポジションが増加した為、両者の差を表すネットショートは前週比でやや縮小する結果となりました。
レバレッジファンドの先物ポジションを巡っては、2月下旬頃にやや不可解なほどショートポジションが拡大し、その数週間後にビットコイン価格が40万円台まで暴落した為、新型コロナウィルス感染拡大の悪影響をいち早く察知した投機筋が「資産現金化(リスクアセットを売却してドルを保有しようとする行動)」に動いたと見られていますが、3月中旬以降はショートポジションが急縮小に転じるなど(ショートポジションの手仕舞い)、3月にみられたパニック的な動きはひとまず収束したものと判断できます。
但し、ロングとショートを合算した建玉合計は未だ低水準に留まるなど、流動性の回復は「道半ば」といった状態です(3月中旬にかけてのビットコイン暴落を受けて、ダメージを被ったヘッジファンドが多いと考えられるため)。

尚、アセットマネジャーのポジションについても、足元ネットショートが急縮小に向かっております(ショートポジションの手仕舞い)。

まとめ
CME先物ポジションはビットコイン相場が崩れる数週間前に異変を察知し、2/18に史上最高水準となる14,030BTCまでネットショートが膨らみましたが、直近では5,565BTCまでネットショートが急縮小するなど、パニック相場の終焉を期待させる数字となっております。
コロナショックを受けても尚、ビットコイン相場が崩壊せず相応の価値を保ったことから、ここから先は5月頃に予定されている半減期に向けて資金流入が活発化する可能性もあり、来週以降のビットコイン相場の行方に注目が集まりそうです(悪材料に対するダウンサイドへの感応度が弱まりつつある点にも注目)!
来週もどうぞよろしくお願い致します🌼