米大統領選に注目するビットコイン市場
BTC(ビットコイン)オプション市場のボラティリティカーブ(Term Strucuture)を、フォワード・インプライド・ボラティリティに基づいて分析すると、2024年11月5日に実施される米大統領選付近に極めて強いイベントプレミアムが観測される。
米大統領選が金融政策以上に注目
ここから言えることは、ビットコイン市場が米国の金融政策以上に米国の大統領選に注目しているということだ。ビットコイン市場は通常、米連邦準備制度(FRB)の金融政策の影響を強く受けるが、今回は米大統領選に焦点が当たってる。選挙結果次第で、暗号資産に対する政策の方向性が大きく変わる可能性もあるため、それがビットコイン市場に強い警戒感をもたらす形となっている。
トランプ氏の発言による不確実性の増加
トランプ氏が「次のテレビ討論会には参加しない」と述べたことで、米大統領選に対する不確実性は今後一段と高まりそうだ。討論会は有権者の意見を左右する重要な場であり、トランプ氏が不参加となることで、選挙の行方がより一層読みにくくなる。不確実性が高まると、投資家はリスク回避的な行動に出ることが予想されるため、結果として、ビットコイン市場に不安定感をもたらすだろう。
イベントプレミアムのさらなる上昇
こうした状況から、イベントプレミアムは今後一段と高まりやすく、米大統領選に向けての2ヵ月間は、オプション勢にとって操作難易度の極めて高い試練の期間となりそうだ。関連報道や世論調査結果次第ではビットコイン市場の需給や市場環境に激変をもたらす恐れもあるため、オプション市場のイベントプレミアムの動向には今後も引き続き注意が必要だろう。
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