オプションカットオフに絡む乱高下の真相「先週に続き17時前後に乱高下」

皆さま、こんにちは! コインカレッジ編集部 です。

本日(11/22)17時のDeribitオプションカット(通称オランダカット)は「大荒れ」となりました
まずは添付の5分足チャートをご覧下さい。

出所:TradingViewより作成

日本時間16時(カットオフの1時間前)に7406ドルまで急落した後日本時間17時05分(カットオフの5分後)に7716ドルまで急騰しその後上髭をつける形で日本時間18時15分(カットオフの1時間15分後)に7336ドルまで急落しました。(追記:更に19時05分には7002ドルまで暴落しておりいます

私共リサーチチームでは、「カットオフに絡むデルタ売買」がこうした不自然な乱高下をもたらす犯人と予想しております(あくまで仮説です)。事実、先週も同様の動き(11/15のカットオフ時)が見られました

私共の昨日のテクニカル分析レポートや、朝のデイリーレポート、FXcoinのSFさんの2019年11月20日付けレポートでも示唆されております通り、8000ドルゾーンはガンマロング7500ドルや7750ドルはガンマショートというのがオプション勢の市場コンセンサスでした。

今回の現象(カットオフ前後の乱高下)を分かりやすくお伝えする為に、「市場は7500ドルの売り足を100BTCのみ持っていた」と仮定して説明したいと思います。

この場合の損益図は下記の通りです(縦軸が損益、横軸が実勢レートです)。

7500プットの売りを100BTC持っているだけの状態ですので、7500ドルを下回れば下回るほど損失が膨らむポジションです

さて、行使時間まで残り1時間半を切った時点で7500ドル丁度を割り込み始めました。

あなたならどうしますか?

大抵の人は流血を食い止める為、デルタ(BTC現物やBTC先物)を売るわけです。狼狽しているトレーダーなら、100BTCを全額売ってしまう人もいるでしょう。今回は例として7450ドルで100BTCを売った(オプションから出てくるデルタロングの損切りとして)と仮定しましょう。その場合のポジションは下記の通りです。

BTCを全額売ってしまったので、PUTオプションの売りだったポジションは180度回転し、CALLオプションの売りの形に変化します。スポットが急落した場合はこれ以上負けることはありませんが、スポットが7500ドルを超えて上昇した場合は、大やられする可能性があります。つまりさっきまでと完全に逆の状態です。トレーダーは当然、藁をもすがる思いで、BTC価格が上がらないことを祈るわけです

でも、そういう時ほど上がってしまいます。不運なことに、カットオフ時点(17時時点)で7500ドルを越えてしまいました。さっき7450ドルで100BTC売ってしまっておりますので、相当苦しい展開です。ドキドキしながらDeribitが公表する行使レートを待ちます。

7523.36ドル。。。

ここからが本番です。あなたのポジションは一体どうなっているのでしょうか?

カットオフ直前のあなたのポジションは下記2明細です。

S 22NOV 7500 in 100 BTC ⇦元々のプットオプションの売りポジション
S 100BTC at 7450
 ⇦BTCが下がった際に狼狽して売ったBTC先物100BTC

繰り返しとなりますが、行使レートは7523.36ドルでした。

S 22NOV 7500 in100 BTCは行使されますでしょうか?

カットオフレートが7523.26なので、このオプションはOTM(アウトオブザマネー=買い手が行使すると損をする状態)となります。従って、このオプションは自動的に「放棄」対象となります

結果、何が起きるのか?

S 22NOV 7500 in 100 BTC ⇦元々の売りオプションが放棄されることで「消失する」
S 100BTC at 7450
 ⇦BTCが下がった際に狼狽して売ったBTC先物100BTCだけが「残る

この時点であなたのポジションは100BTCのショート(持ち値 7450ドル)のみになります。

カットオフを経てBTC価格が下がってくれれば(出来れば7450ドルの持ち値まで)、損益トントンで逃げ切れるわけですが、多くの人が同じことを考えているので、BTC価格は皮肉なことにどんどん上がっていってしまいます。

この時、あなたはどうしますか?

夢中で100BTCを買い戻すはずです

結果、カットオフの5分後に7706ドルまでBTC価格が暴騰しました。。。(あくまで仮説です)。

オプション勢によるデルタの買い戻しが一巡した後は、それを待ち構えていた方々による髭キャッチで急反落。何とも難しい相場ですが、次回は髭で「売る側」に回りたいところです!

以上の通り、カットオフに絡むデルタ操作はBTC相場に少なからず影響を与えますので、今後も注視し続けたいと思います!!!

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CoinCollege∛編集部

CoinCollege∛編集部。インターバンク市場の第一線で活躍したオプションディーラーやストラテジスト、証券化ストラクチャラーなど金融プロフェッショナルで構成。メンバー全員が金融機関に在籍。

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