オプションコラム①「オプション取引に絡む一度目の利食いと二度目の利食い」

皆様、はじめまして。SFです。
月末までに5回ほど、CoinCollege√さんに寄稿させて頂くことになりましたので宜しくお願い致します。

本日はCoinCollege√さんが今朝発信した下記のツイートについて少し深掘りしたいと思います。

オプション取引の実践は、ストーリー仕立てで覚えるとより理解し易くなりますのでオススメです
のり(nori) さんのように漫画で理解する方法も凄く良いアイデアだと思います。

それでは早速始めましょう!

ビットコインが上がると思ってCALLオプションを購入

CALLオプションを買う理由は様々ですが、今回はシンプルにビットコインが上がると思ってCALLオプションを購入したケースを例に挙げて説明致します。

あなたは、ビットコインの実勢相場が7750ドル近辺の時に「今後スポットが大きく上がりそう」との相場観を有したと仮定してください。証拠金余力があまり無いあなたは、先物でロングポジションを保有すると仮想通貨独特のノイズによってすぐに強制ロスカットに合ってしまうと考えたので、オプション料が安い8250ドルCALLに目を付けました(※今回は話をわかり易くする為に、オプション料はゼロ、時間的価値の概念も無しで説明致します)。

【トレード明細
・BUY 17JAN 8250call ‘ 1BTC

この時点でのあなたのポジションは下記の通りです。
8250CALLを1BTC保有しているだけのポジションですね。

出所:CoinCollege√編集部で作成

ビットコインが予想通り急伸したので含み益が発生

8250ドルCALLを買った後に、ビットコイン相場が運良く8750ドル近辺まで急伸しました

この時点のあなたの利益は「8750(実勢相場)ー8250(行使価格)=500ドル」のプラスになります。つまり「含み益」を持っている状態です(縦軸が損益です)。

出所:CoinCollege√編集部で作成

オプションから生じた500ドルの利益を確定(1度目の利食い)

あなたはそろそろ「利益確定(500ドル)したい」と考えます。

この時にあなたが取り得る選択肢は主に3つあります。

①あなたが保有する8250ドルCALLをそのままオプションとして利益確定する

→この場合、In the money オプションを売却することになりますので、流動性が乏しく、あなたは必要以上のコストを支払わなければならなくなる可能性があります。

②あなたが保有する8250ドルCALLをそのまま売却するのでは無く、8250ドルPUTの売却+BTC先物の売却で合成してポジションを解消する

→この場合、out of the money オプションを売却することになる為、流動性は相応にありますが、急ぐ場合はやはり他人のbidを叩かざるを得ませんので、少なからずコストが発生します。

③単にBTC先物を売却して、実質的に8250PUTを1単位保有しているような状態にする

→この場合、取引の執行コストを低く抑えることができます。特に今回のように、自身が保有する8250ドルCALLを大きく跨いで上昇するようなケースでは、上記③の選択肢を取るオプション勢が多いように感じます

※繰り返しとなりますが、この記事では時間的価値の概念を無視して説明しております。

それでは、上記③を選択し、BTC先物を「一度目の利食い」として1BTC売却してみましょう

【トレード明細
・SELL ‘ 1BTC at 8750

この時点でのポジションは下記の通りです。元々8250ドルCALLを持っていたはずなのに、BTC先物を1BTC売っただけで、まるで、8250PUTオプションを保有しているようなポジションとなりましたね

出所:CoinCollege√編集部で作成

とても重要なポイントですので覚えておきましょう。8250ドルCALLの1BTCロングに、先物の1BTC売却(8750ドル)を組み合わせると、500ドルの利益を残しつつ、ポジションがまるで8250PUTの1BTCロングを保有しているような状態に変化します

出所:CoinCollege編集部で作成

二度目の利食いポイントがサポート水準に

そこで最初の建玉一覧表に戻りましょう。

現在建玉が集中しているエリアは8000ドル〜8500ドル付近となります。これらは、昨日・今日作られたオプションでは無く、ビットコイン相場が7700ドル〜7800ドル付近で推移していた際に個人投資家によって作られた「上昇期待のCALL買い」と推測されます。

その後運良くビットコインが上昇し、保有していたオプションの行使価格を大きく跨いだことで、オプション勢は利益確定目的でBTC先物を既に売却している可能性が高いと考えられます(上記で説明した通り)。

出所:CoinCollege√編集部で作成

つまり現在は、合成PUTオプションのロングのようなポジション形状になっている可能性があります。言い換えると、オプション勢は当該合成PUTオプションの水準までビットコイン相場が「下がって欲しい」と考えているかもしれませんなぜなら、ビットコイン相場がその水準まで下がってくれば、オプション勢は「二度目の利食い」としてBTC先物を買い戻すことが出来るからです(これは次回以降説明するガンマロング戦略に繋がってきます)。

オプション勢による「二度目の利食い」ポイントはそのままマーケットのサポート水準になります(オプション勢がBTC先物を購入する水準として意識される為)。

今回のように、ビットコイン相場が急伸し、大きな建玉を有するエリアを一気に突き抜けた場合は、建玉が集中するエリアがサポート水準として機能し易くなりますので、頭の片隅に入れておくと良いかもしれません(Buy on Dip戦略を取る際の目処として役立ちますよ)。

=======免責事項=======
本記事は一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、仮想通貨の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨するものではありません。本記事は、信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、その正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではありません。投資の最終判断は、お客様ご自身の責任のもとで行われます様よろしくお願い申し上げます。
CoinCollege∛編集部

CoinCollege∛編集部。インターバンク市場の第一線で活躍したオプションディーラーやストラテジスト、証券化ストラクチャラーなど金融プロフェッショナルで構成。メンバー全員が金融機関に在籍。

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